私は、今までカットの長さにすごくこだわっていました。
「今日は6mmで。」
「前回は8mmだったから今回は少し長め。」
「顔は少し丸く。」
そんな細かなオーダーを、一つひとつ大切にしていました。
もちろん、お客様からのオーダーは今でも大切です。
そしてその細かさがあったから技術が上がったのは間違いないです。
でも、トリマーを続けるうちに、一つだけ大きく変わったことがあります。
それは、
ミリ数よりも、その子の気持ちを見るようになったこと。
オーダーを忠実に
前回は何mmだったかな。
今回は何mmがいいかな。
毛玉があっても飼い主様の喜ぶカットをしよう。
そんなことを一生懸命考えていました。
もちろん、それはそれで飼い主様にとっても喜ばれます。
でも毎月たくさんの犬と出会う中で、少しずつ考え方が変わっていきました。
犬は、ミリ数なんて気にしていない
ある日、ふと思ったんです。
わんちゃんは、自分が6mmか8mmかなんて気にしているのかな?
たぶん…
気にしていません(笑)
気にしているのは、
「早く終わるかな。」
「終わったらお外で遊べるかな。」←ドアを開けると一目散にランしに行く子が多々。笑
そんなことなんじゃないかなと思うようになりました。
今は、長さは4つくらいで十分だと思っています
もちろん、飼い主さんの希望は大切です。
でも私自身は、昔ほどミリ数にこだわらなくなりました。
私の中では、
・ハサミ仕上げ
・長めのバリカン
・さっぱりめのバリカン
・短めのバリカン
このくらいのイメージで十分なことも多いと思っています。
それよりも、
その子の毛質。
生活スタイル。
お手入れのしやすさ。
そして何より、その子ができるだけ負担なくトリミングを終えられること。
そちらを大切にしたいと思うようになりました。
「可愛い」は、ミリ数では決まりません
不思議なことに、毎月たくさんの犬を見ていると気づきます。
少し長くても可愛い。
少し短くても可愛い。
結局、その子らしさが一番可愛い。
だから私は最近、
「今回のカットはどのくらいがいいか。」
ではなく、
「この子が今日も楽しく帰れるかな。」
を考える時間の方が増えました。
私が目指したいトリミング
もちろん、カットは丁寧に。
飼い主さんの「こんな風にしたい」という気持ちも、とても大切。
でも、それと同じくらい大切にしたいことがあります。
犬にとって、トリミングができるだけ心地よい時間であることか。
早く終わることが、その子にとって優しさになる日もあります。
少しでも疲れないようにすることが、その子への思いやりになる日もあります。
トリミングは、可愛くするためだけの時間ではありません。
わんちゃんが安心して過ごせる時間でもあってほしい。
トリマー10年以上やってきて、一番変わったのは技術だけではなく、
わんちゃんの気持ちを飼い主様に伝えられるようになったことかもしれません。